泉州くらし比較ナビは、私、汐谷 那々子が編集長をしているもうひとつのサイトです(senshu-kurashi.com)。大阪府泉州地域のうち堺市を除く12市町の、子育て・医療・ごみ・交通・手続き・防災の決まりを、1枚の表で見比べられます。どの値にも市町の公式ページへのリンクと確認日を付けました。「隣の町はどうしてるの?」が、ひと目でわかるサイトです。
2016年に東京から大阪府泉南郡熊取町へ移り住んだとき、かかりつけ医も歯医者も一から探しました。頼りになったのは、近所の人の「あそこがいいよ」という一言です。娘が生まれてからは、熊取町と貝塚市の保育園や習い事を10か所以上見学して回りました。
そのころからずっと気になっていたのが、隣の町の決まりです。同じ大阪・泉州でも、市や町が変われば、子どもの医療費も、ごみの出し方も、バスの運賃も少しずつ違います。ところが市町の公式サイトは、どこもページの作りが違います。同じ制度のページを12か所探して並べるのは、ひと晩では終わらない作業です。
だったら、その答え合わせを1枚の表でできる場所を作ろう。そう考えて始めたのが「泉州くらし比較ナビ」です。この記事では、表を作りながら私自身が驚いたことと、こんなときに開いてほしいという使い方をお話しします。
目次
泉州くらし比較ナビの表を作って、私が驚いた4つのこと
12市町を同じ物差しで並べてみると、隣どうしでも思った以上に違いました。熊取町に住んでいる私でさえ、知らなかったことばかりです。とくに驚いた4つを紹介します。数字は、泉州くらし比較ナビの表でに見た内容です(表の各行の確認日は2026年10月21日)。
1. 日曜に子どもが熱を出したら、隣町と行き先が違う
いちばん驚いたのがこれです。日曜・祝日に子どもを診てくれる初期救急の施設は、住んでいる市町で大きく2つに分かれていました。高石市・和泉市・泉大津市・岸和田市・貝塚市・忠岡町の行は、岸和田市の泉州北部小児初期救急広域センターです。泉佐野市・泉南市・阪南市・熊取町・田尻町・岬町の行は、泉佐野市の泉州南部初期急病センターでした(泉州くらし比較ナビ「子どもの休日の急病の受診先」)。高石市の行には、北部のセンターのほかに高石市立診療センターも載っています。
熊取町と貝塚市は隣どうしなのに、表の上では行き先が別々です。日曜の朝に子どもが熱を出してから調べ始めたら、私はきっと慌てます。元気な日のうちに、自分の市町の行を見て、施設を地図アプリに保存しておくと安心です。
2. 同じ泉州でも、バスの運賃は無料から220円まで
市町が走らせるコミュニティバスの大人の運賃は、表にするとこんなに差がありました。
| 市町 | バス | 大人の運賃 |
|---|---|---|
| 熊取町 | ひまわりバス | 100円 |
| 貝塚市 | は〜もに〜ばす | 220円 |
| 岸和田市 | 地域巡回ローズバス | 170円 |
| 泉佐野市・ 田尻町 | いずみさの・たじり コミュニティバス | 無料 |
しかも、高石市・泉大津市・忠岡町は、市町の公式サイトで、誰でも乗れるコミュニティバスの案内が見つからず、60歳以上の人や妊産婦などが乗れる無料の福祉バスの案内がありました(泉州くらし比較ナビ「コミュニティバスの運賃」)。車を手放したあとの暮らしを考えるなら、まず見てほしい表です。
3. ごみ袋は、色も値段も、指定袋があるかどうかもばらばら
ごみの表も、市町ごとの個性がよく出ました。熊取町の可燃ごみは緑の町指定袋で、2026年7月から45Lが1枚45円になりました。隣の貝塚市は紫の指定袋で、45Lは10枚200円です。泉南市と阪南市の可燃ごみ袋は、45Lが10枚450円でした。
一方で、高石市は指定袋がなく、袋に処理券を貼る方式です。世帯の人数分の処理券は無料で配られます。岬町も指定袋はなく、透明・半透明の袋で出します(泉州くらし比較ナビ「ごみの分別区分」)。引っ越してきて最初の週に戸惑うのは、案外こういうところだと思います。
4. 転入届は、12市町とも「平日に窓口へ」
引っ越したら、住み始めてから14日以内に転入届を出します。表を作ってみると、12市町とも、休日に転入届を受け付けるという記載がありませんでした(泉州くらし比較ナビ「転入届の窓口と受付時間」)。
熊取町の場合は、役場の本館1階の住民課で、平日の9時から17時です。町のページにも、住民異動の手続きは役場の開庁時間内に行うよう書かれていました(熊取町「転入届(他の市町村から引越ししてきたとき)」、確認)。泉州へ引っ越す人は、荷物の段取りといっしょに、平日のお休みの取り方も先に決めておくと慌てずにすみます。
泉州くらし比較ナビを、こんなときに開いてほしい
泉州くらし比較ナビは、毎日見るサイトではありません。でも、暮らしの節目にふと開くと、きっと助かるはずです。私が思い浮かべているのは、こんな場面です。
- 引っ越し先を2つか3つで迷っているとき。「転入届の窓口と受付時間」「ごみの分別区分」「子ども医療費助成」で、候補の市町の行だけを見比べてみてください
- 子どもが熱を出す前の、元気な日に。「子どもの休日の急病の受診先」で、自分の市町の行き先を確かめておけます
- 65歳になる家族がいるとき。高齢者のインフルエンザ・新型コロナ・帯状疱疹ワクチンの定期接種の自己負担と期間を、市町ごとに並べています
- 台風や大雨のシーズンの前に。「避難所とハザードマップの公開先」と「防災情報の受け取り方」で、自分の市町の防災メールやLINEの登録先がわかります
テーマの一覧は「テーマで比べる」、住んでいる市町の決まりをまとめて見たいときは「市町から探す」から入れます。年度の切り替えで変わった制度は、記事でも解説しています。
泉州くらし比較ナビで、私が決めていること
表を作るときに、私が自分に課している決まりは3つです。どれも、読んだ人が自分の手で確かめられるようにするためのものです。
市町の公式情報だけで書く
市町の公式サイトや公表資料で確かめられたことだけを載せます。確かめられなかった市町は、空欄で埋めずに「確認中」と書きます。
どの値にも出典と確認日
表の一つひとつに、市町の公式ページへのリンクと、私たちが確かめた日付を付けます。古くなっていないかを、読む人が判断できるようにです。
市町に順位を付けない
どの市町がいい、悪いとは書きません。暮らしで大事にしたいことは家族ごとに違うので、違いを並べるところまでを受け持ちます。
このほかの決まりは、泉州くらし比較ナビの運営方針・データの確認方法に書いています。制度は年度の切り替えなどで変わるので、手続きの前には、表の出典のリンクから市町のページを開いて、最新の内容を確かめてください。誤りに気づいたときは、お問い合わせから教えてもらえると、優先して確かめ直します。
泉州おすすめナビとの使い分け
お店や施設を選ぶなら、この泉州おすすめナビ。市町の決まりを比べるなら、泉州くらし比較ナビ。2つのサイトは、同じ12市町を、違う角度から見ています。
たとえば引っ越しなら、手続きの順番は大阪・泉州へ移住したらまずやる手続きで読み、窓口の受付時間は泉州くらし比較ナビの表で12市町を見比べる、という使い方ができます。休日の急病なら、大阪・泉州の休日診療所と夜間の急病相談と、泉州くらし比較ナビの「子どもの休日の急病の受診先」の表が対になっています。
泉州くらし比較ナビの表を見ていて、「この町、ちょっと気になる」と思ったら、泉州おすすめナビの大阪・泉州の地域ガイドで、その市町の歴史や名所ものぞいてみてください。決まりの表だけではわからない町の表情が見えてきます。
よくある質問
Q泉州くらし比較ナビとは何ですか?
泉州くらし比較ナビとは、泉州おすすめナビの姉妹サイトで、大阪府泉州地域のうち堺市を除く12市町の子育て・医療・ごみ・交通・手続き・防災の決まりを、1枚の表で見比べられるサイトです。どの値にも市町の公式ページへのリンクと確認日が付いています。編集長は汐谷 那々子です。
Q泉州おすすめナビと泉州くらし比較ナビはどう使い分けますか?
大阪・泉州のお店や施設を選ぶときは泉州おすすめナビ、市町の制度や決まりを比べるときは泉州くらし比較ナビが向いています。泉州くらし比較ナビは市町に順位を付けず、違いを並べて見せるサイトです。
Q泉州くらし比較ナビで比べられる市町はどこですか?
大阪府泉州地域のうち堺市を除く12市町で、岸和田市・泉大津市・貝塚市・泉佐野市・和泉市・高石市・泉南市・阪南市・忠岡町・熊取町・田尻町・岬町です。サイトの「泉州」は大阪府の泉州地域のことで、中国福建省の泉州市とは関係ありません。
Q大阪・泉州の市町の制度を比べるにはどうすればいいですか?
泉州くらし比較ナビの「テーマで比べる」を開くと、大阪府泉州地域の12市町の制度を1枚の表で比べられます。表の各行には出典のリンクと確認日が付いているので、手続きの前には出典の市町のページで最新の内容を確かめてください。
おわりに
移住したばかりのころの私に、この表を渡してあげたかった。泉州くらし比較ナビは、そんな気持ちで作っています。大阪・泉州への引っ越しを考えている人も、もう泉州で暮らしている人も、「隣の町はどうなんだろう」と思ったときに、気軽にのぞいてみてください。
泉州くらし比較ナビはsenshu-kurashi.comで見られます。比べるテーマは、これからも少しずつ足していきます。



逆に、そろっていたものもあります。子ども医療費の助成は、12市町とも18歳の年度末までが対象でした。ただ、窓口で払う額の上限の決め方は、泉南市・阪南市のように「1つの医療機関で月1,000円まで」と書いている市町もあって、細かいところは違います(に泉州くらし比較ナビの表で確認)。私なら、子育て中の家族が引っ越し先を比べるときは、対象年齢がそろっていることに安心したうえで、上限の決め方の欄まで読むように勧めます。病院にかかる回数が多い時期ほど、その小さな差が積み重なるからです。