泉南市とは、大阪府南部の泉州地域にある市で、北西は大阪湾に面し、南東は和泉山脈を境に和歌山県と接しています。人口は55,398人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)、面積は48.98平方キロメートルで、関西国際空港の南部約3分の1を市域に含みます。熊野街道の宿場町として栄えた信達宿や、市が白鳳時代の畿内最南端の古代寺院と紹介する海会寺の跡(国の史跡)があり、市は男里川の河口を大阪府内唯一の天然干潟と紹介しています。
「泉南市って、関西空港の近くというのは知っているけれど、どんな市? 何が有名なの? 隣の阪南市や『泉南郡』とは何が違うの?」
初めて泉南市を調べると、まず浮かぶ疑問です。泉南市の公式サイトでは、位置と市勢、歴史と沿革、特産品、文化財、暮らしの情報が別々のページにあり、全体をつかむには何ページも行き来することになります。名前の似た阪南市や泉南郡と取り違えやすい点も、調べにくさの一因です。
この記事では、位置と人口、交通と暮らし、歴史、文化財と名所、特産と市のシンボル、阪南市・泉南郡との違いを、泉南市と大阪府の公式資料(確認)で整理しました。大阪府泉州地域の中での位置は、大阪府泉州地域の範囲と市町の一覧で紹介しています。
この記事のまとめ
- 大阪府南部の泉州地域にある市で、北西は大阪湾、南東は和泉山脈を境に和歌山県と接します。北東は樫井川を境に田尻町・泉佐野市、南西は男里川を境に阪南市と隣り合います。
- 人口は55,398人、世帯数は23,055世帯(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)、面積は48.98平方キロメートル(泉南市「泉南市の位置と市勢」)です。関西国際空港の南部約3分の1が市域に入ります。
- JR阪和線の和泉砂川駅・新家駅と、南海本線の樽井駅・岡田浦駅があります。車では、大阪方面から阪和自動車道の泉南ICを使います。市はコミュニティバス「さわやかバス」を運行しています。
- 市の沿革によると、白鳳時代に畿内最南端の古代寺院・海会寺が建てられ、鎌倉時代には熊野街道沿いが宿場として栄えました。江戸時代は紋羽織の生産で知られ、大正・昭和は紡績業が地場産業として地域を支え、1970年に市制を施行しました。
- 主な見どころは、国の史跡の海会寺跡、熊野街道と信達宿、砂川奇勝、男里川河口の天然干潟、りんくう南浜海水浴場とSENNAN LONG PARKです(いずれも市の公式サイトで紹介)。
- 大阪府泉南市で有名なものは、市が特産品として紹介する水なす、さといもの「泉南中野早生」、切花の「泉南の花」です。市の色「紺藍」は水なすの色を連想させる色です。
目次
泉南市はどこ?大阪府泉南市の位置・面積・人口と読み方
泉南市は大阪府南部の泉州地域にある市で、市によると大阪都心部から40〜50km圏内に位置します。面積は48.98平方キロメートル(泉南市「泉南市の位置と市勢」)、人口は55,398人、世帯数は23,055世帯です(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)。
大阪湾から和泉山脈まで:山地・丘陵・平地・臨海部
市域は南北約11km、東西約8kmです。市は地形を山地・丘陵部・平地部に分けて説明しています。和泉山脈から続く山地部は低い山が多く、市によると最も高いのは標高468mの「ボンデン山」です(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
丘陵部にはJR阪和線が通り、ゴルフ場・住宅団地・ため池が多くあります。標高10〜30mの平地はほとんどが宅地と農地で、標高10m未満の河口部と海岸沿いには南海本線と浜街道が並んで通っています。市の暮らしのページでは、地形を山地部・丘陵部・平地部・臨海部の4つで紹介しています(泉南市「せんなんで暮らそう」)。
気候は瀬戸内式気候で、年平均気温は17度程度(2001〜2005年の平均)、年間降水量は1,000〜1,500mmです。植生はほとんどが二次林で、コナラ林・アカマツ林・竹林が見られます(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
隣り合う市町:樫井川と男里川が境
泉南市は、北東は樫井川を境に田尻町・泉佐野市と、南西は男里川を境に阪南市と隣り合います。北西は大阪湾に面し、南東は和泉山脈を境に和歌山県と接しています。北東で接する田尻町は、関西国際空港の島の中央部(泉州空港中)も町域にもつ町で、田尻町の歴史と名所の記事で紹介しています。
2026年10月には、泉南市と泉佐野市が、合併の可能性を探る研究会の設置を阪南市・熊取町に提案しました。経緯と2026年10月13日時点の状況は、泉佐野市・泉南市の合併とは?大阪・泉州南部の合併話をやさしく解説にまとめています。
沖合の関西国際空港は、南部の約3分の1が泉南市の市域に含まれます(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
読み方は「せんなん」
泉南市の読み方は「せんなん」です。第6次泉南市総合計画が掲げる市の将来像は「ちょっとええやん なかなかええやん ~ かんじる つながる ひろがる 住人十色のまち せんなん ~」で、1958年4月22日に制定された市の紋章は、泉南の「せ」を表しています(泉南市「泉南市の紋章・花・色・歌」)。
人口は約5万5千人:府の推計と市のページの数字
泉南市の人口は約5万5千人です。基準日がはっきりしている府の推計と、市のページの数字を並べると次のとおりです。
| 資料 | 基準日 | 人口 | 世帯数 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 大阪府毎月推計人口 | 2026年9月1日現在 | 55,398人(男26,298人・女29,100人) | 23,055世帯 | 大阪府 |
| 泉南市「泉南市の位置と市勢」 | 記載なし | 約58,000人 | 記載なし | 泉南市 |
市のページの約58,000人には基準日が書かれていないので、いまの規模は基準日のはっきりした府の推計人口で見るのが確実です。府の推計では、過去1年間(2025年9月1日〜2026年8月末日)の人口の増減は816人の減少で、人口密度は1平方キロメートルあたり1,131人です。府の推計人口は毎月更新されます(大阪府「推計人口 月報の一覧」)。
市の「歴史と沿革」によると、昭和40〜50年代に平野部と丘陵部で大規模な住宅開発が進んで人口が急増し、平成になって開発が一段落しました(泉南市「泉南市の歴史と沿革」)。当サイトが紹介の対象とする大阪・泉州の市町(堺市を除く)の人口は、大阪・泉州とは(市町の一覧と人口)の表で比べられます。
泉南市の交通と暮らし:JR阪和線・南海本線とさわやかバス
泉南市内には、JR阪和線の和泉砂川駅・新家駅と、南海本線の樽井駅・岡田浦駅があり、国道26号と府道堺阪南線が市内を横断しています。車では、大阪方面から阪和自動車道の泉南ICを使います。市の案内では、公共交通で大阪都心部から1時間以内、関西国際空港へ20分以内です。市役所は大阪府泉南市樽井一丁目1番1号にあります。
鉄道はJR阪和線と南海本線の4駅
| 路線 | 駅名 |
|---|---|
| JR阪和線 | 和泉砂川、新家 |
| 南海本線 | 樽井、岡田浦 |
駅は泉南市「泉南市の位置と市勢」によります。同じページの地形の説明によると、JR阪和線は丘陵部を、南海本線は河口部と海岸沿いを通っています。
道路:阪和自動車道・阪神高速湾岸線・国道26号
市の案内では、車で来る場合、大阪方面からは阪和自動車道の泉南IC、和歌山方面からは阪南ICを使います。阪神高速湾岸線からは、泉佐野南ICからりんくうタウン内の府道泉佐野田尻泉南線を直進して約10分です。市内は国道26号と府道堺阪南線が平行に横断しています(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
コミュニティバス「さわやかバス」
さわやかバスは、泉南市が運行するコミュニティバスです。運行事業者は南海ウイングバス株式会社で、市内各地域と駅・公共施設・商業施設を結んでいます。ダイヤは平日・土日祝で共通で、年末年始と秋祭りの期間は全便運休です(泉南市「さわやかバスの概要」)。
バス停・路線図・時刻表は、市のさわやかバスのバス停・路線図・時刻表のページで確かめてください。運賃は変わることがあるため、この記事では書いていません。
買い物・子育て・ごみ:暮らしの入口
市の「せんなんで暮らそう」によると、駅前には商店が、市内各地にはスーパーやドラッグストアがあり、海沿いにはイオンモールりんくう泉南があります。市内には認定こども園・保育所・幼稚園・市立小中学校のほか、府立高校・府立支援学校・府立高等支援学校があります(泉南市「せんなんで暮らそう」)。
海沿いのイオンモールりんくう泉南に2026年のリニューアルで加わった新しい店は、イオンモールりんくう泉南の新店とリニューアルの記事で紹介しています。
暮らしの手続きを調べるときは、次の市のページが入口です。
- ごみ:分別と出し方の小冊子と外国語版、市指定ごみ袋と粗大ごみ処理券、不燃ごみ・粗大ごみの申込の案内があります(泉南市「ごみの分別と出し方」)。
- 子育て:子育ての案内は、市の「子育て」のページから探せます(泉南市「子育て」)。
制度の内容や条件は変わるため、最新の条件は市のページで確かめてください。
泉南市は田舎?数字と市の説明で見る市の姿
泉南市が田舎かどうかは人によって受け止め方が違うので、ここでは判断の材料になる数字と市の説明を並べます。
- 人口密度:1平方キロメートルあたり1,131人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)
- 土地の使われ方:標高10〜30mの平地はほとんどが宅地と農地、丘陵部にはゴルフ場・住宅団地・ため池、植生はほとんどが二次林(市の「位置と市勢」)
- 買い物:駅前の商店、市内各地のスーパーとドラッグストア、海沿いのイオンモールりんくう泉南(市の「せんなんで暮らそう」)
- 交通:公共交通で大阪都心部から1時間以内、関西国際空港へ20分以内(市の「位置と市勢」)
- 人口の移り変わり:昭和40〜50年代に大規模な住宅開発で人口が急増(市の「歴史と沿革」)
同じ市の中でも、山地・丘陵・平地・臨海部で土地の使われ方が違います。住む場所や行き先を考えるときは、市全体の印象よりも、その場所がどの地形にあるかを確かめると、土地の姿をつかみやすくなります。
泉南市の歴史:男里遺跡・海会寺から信達宿、紋羽織と紡績、市制施行まで
泉南市の歴史は、弥生時代の男里遺跡、白鳳時代の海会寺、鎌倉時代の熊野詣と街道沿いの宿場、江戸時代の岸和田藩領と紋羽織、大正・昭和の紡績業へと続きます。1956年の合併で泉南町が生まれ、1970年に単独で市制を施行して泉南市になりました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 旧石器時代 | 出土品などから、人々の営みがあったことが推測できる |
| 弥生時代 | 男里(おのさと)遺跡に、市によると大阪・泉州屈指の規模の集落が展開していた |
| 白鳳時代 | 市の東部に海会寺が建てられる(市は畿内最南端の古代寺院と説明) |
| 鎌倉時代 | 熊野詣が流行し、街道沿いが宿場として栄える |
| 江戸時代 | 市域の多くが岸和田藩に属する。和泉木綿の産地のひとつで、紋羽織の生産でも知られる |
| 明治時代 | 軍服用の材料として紋羽の需要が増え、隆盛する |
| 1871年 | 7月の廃藩置県で岸和田県、同年11月に堺県に編入される |
| 1881年 | 大阪府に属する |
| 1889年 | 町村制の施行と同時の大規模な町村合併で7村になる |
| 1932年(昭和7年) | 砂川奇勝の観光地としての開発に際し、最寄り駅の名前を「信達」から「阪和砂川」に改める |
| 1956年 | 町村合併促進法に基づく合併で泉南町が誕生する |
| 1970年 | 単独で市制を施行し、泉南市になる |
| 1987年 | 海会寺跡の報告書が刊行され、国の史跡に指定される |
| 1994年 | 9月に沖合で関西国際空港が開港する |
| 1995年 | 海会寺跡の出土遺物のうち302点が国の重要文化財に指定される |
| 2007年 | 8月2日に関西国際空港の第2滑走路の供用が始まる |
年表は泉南市「泉南市の歴史と沿革」、泉南市「砂川奇勝」、泉南市「整備の経過」(史跡海会寺跡)をもとに、大阪府泉南市の歩みをまとめました。
男里遺跡と海会寺:古代の泉南
市の「歴史と沿革」によると、泉南市域では旧石器時代から人々の営みがあったことが出土品などから推測できます。男里遺跡では、弥生時代に大阪・泉州でも屈指の規模の集落が展開していたことが判明したと、市は説明しています。
白鳳時代には、市の東部に海会寺(かいえじ)が建てられました。市は海会寺を畿内最南端の古代寺院と説明しています(泉南市「泉南市の歴史と沿革」)。海会寺跡の発掘と出土品は、次の章で紹介します。
熊野詣と街道沿いの宿場
鎌倉時代に熊野詣が流行すると、街道沿いは宿場として栄えました(泉南市「泉南市の歴史と沿革」)。市内に残る熊野街道と信達宿のようすは、次の章で紹介します。
和泉木綿・紋羽織から紡績へ:近代の地場産業
江戸時代、泉南市域の多くは岸和田藩に属していました。藩の中心については、岸和田藩の城下町だった岸和田市の記事で紹介しています。
市によると、泉南市域は和泉木綿の産地のひとつで、紋羽織の生産でも知られていました。明治時代には軍服用の材料として紋羽の需要が増え、大正・昭和には紡績工場が相次いで建てられて、紡績業が地場産業として地域の発展を支えました。昭和40年代後半からは、円高などで工場の縮小・閉鎖が相次ぎました(泉南市「泉南市の歴史と沿革」)。
泉南町の誕生から市制施行、関西国際空港の開港まで
1889年の町村制の施行で7村になった市域は、昭和に入って合併や市制・町制の施行で2町4村になりました。1956年に町村合併促進法に基づく合併で泉南町が生まれ、1970年に単独で市制を施行して泉南市になりました。
1994年9月には市の沖合に関西国際空港が開港し、りんくうタウン、幹線道路網、公共下水道など、空港に関連する地域の整備が進みました。2007年8月2日には第2滑走路の供用が始まりました(泉南市「泉南市の歴史と沿革」)。
泉南市の文化財:国の史跡・海会寺跡と熊野街道の信達宿
泉南市の代表的な文化財は、国の史跡の海会寺跡と、熊野街道の信達宿です。海会寺跡は発掘調査で法隆寺式伽藍配置の寺院だったことが分かり、出土品は国の重要文化財として泉南市埋蔵文化財センターで常設展示されています。信達宿には本陣跡・旅籠跡・常夜灯が残ります。
海会寺跡:市が畿内最南端と紹介する古代寺院
市によると、昭和58〜61年度の発掘調査で、海会寺が「法隆寺式伽藍配置」の寺院だったことと、隣に営まれた豪族の集落の構造と移り変わりが明らかになりました。出土した瓦磚類・仏像類・五重塔の相輪などは、平成7(1995)年に一括して国の重要文化財に指定されています(泉南市「せんなんで暮らそう」)。
市の整備の記録では、1987年に報告書が刊行され、同じ年に国の史跡に指定されました。1991年からは整備が始まりました。1995年からは「史跡海会寺跡広場」として開放され、同じ年に出土遺物のうち302点が重要文化財に指定されました(泉南市「整備の経過」(史跡海会寺跡))。
泉南市埋蔵文化財センター
泉南市埋蔵文化財センターは、海会寺跡の隣接地に1997年(平成9年)4月に設置された市の施設です。所在地は大阪府泉南市信達大苗代374番地の4です。2階の一部を一般に開放し、重要文化財の海会寺跡出土品の常設展示のほか、企画展示・講演会・体験学習を行っています(泉南市埋蔵文化財センター「施設案内」)。
開館時間は市の施設案内のページに書かれておらず、休館日も公式資料で確認できていません。訪れる前に、市の施設案内のページで最新の案内を見るか、市に問い合わせてください。
熊野街道と信達宿
市によると、南海道と呼ばれていた紀伊へ通じる道が、のちに熊野街道(大道)と呼ばれるようになりました。市内には熊野九十九王子のうち厩戸(うまやど)王子などが祀られ、信達宿には後鳥羽上皇や藤原定家なども泊まったと記録に残っています。
信達宿(泉南市信達市場)は、市が和泉南部で最も栄えた宿場町のひとつと紹介する場所で、本陣跡・旅籠跡・常夜灯が残ります。古い家屋は入母屋造りで妻入りが多く、間口が狭く奥が深いつくりです(泉南市「熊野街道と信達宿」)。
市の「位置と市勢」によると、熊野街道(紀州街道)はJR阪和線の海側で市域を横断しています。男里川の上流の金熊寺川沿いには、旧根来街道が通っています(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
市が紹介する主な文化財
市の「せんなんの文化財」のページでは、次のような建造物や名所が紹介されています。
- 建造物:山田家住宅、光平寺の石造五輪塔、男神社本殿と若宮神社本殿
- 名所・旧跡:厩戸王子跡、熊野街道と信達宿、砂川奇勝、林昌寺の仏足石
一覧は泉南市「せんなんの文化財」によります。見学の方法や料金は公式資料で確認できていないため、訪ねる前に市に確かめてください。
泉南市の名所と自然:砂川奇勝・男里川河口の干潟・りんくう南浜
泉南市の名所は、内陸では砂川奇勝、海側では市が大阪府内唯一と紹介する男里川河口の天然干潟、りんくう南浜海水浴場とSENNAN LONG PARK、泉南市総合交流拠点施設「サザンぴあ」です。
砂川奇勝と駅名「砂川」
砂川奇勝(泉南市信達市場)は、約200万年前に始まる洪積期に、海底の砂や粘土が積み重なって隆起し、丘陵になったものです。雨水で削られた姿が砂の流れる川のように見えることから「砂川」と呼ばれます。
市によると、砂川奇勝はかつて大阪・泉州でも随一の景勝地としてにぎわい、岸和田の殿様なども遊覧しました。昭和7年には、観光地としての開発に際して最寄り駅の名前が「信達」から「阪和砂川」に改められました。いまも一部が公園として保存されています(泉南市「砂川奇勝」)。いま泉南市内にあるJR阪和線の駅は、和泉砂川駅と新家駅です(市の「位置と市勢」)。
男里川河口の天然干潟と岡田浦漁港
市によると、阪南市との境を流れる男里川の河口には、大阪府内唯一の天然干潟があり、野鳥や海の生物の生息地になっています。市の北東の端を流れる樫井川の河口部には、岡田浦漁港があります(泉南市「泉南市の位置と市勢」)。
りんくう南浜とSENNAN LONG PARK
市の「せんなんで暮らそう」によると、りんくう南浜海水浴場(タルイサザンビーチ)ではさまざまなマリンスポーツの大会が開かれ、ビーチサイドのSENNAN LONG PARKでは花火や音楽フェスなどの大型イベントが開かれます。同じページでは、大阪府泉南市がKIX泉州国際マラソンの最終折り返し地点であることも紹介されています。
SENNAN LONG PARKに隣接する泉南市総合交流拠点施設「サザンぴあ」では、地場の食材や特産品が扱われています(泉南市「せんなんで暮らそう」)。市の「歴史と沿革」では、りんくうタウンは関西国際空港の開港に関連して整備が進んだもののひとつに挙げられています。りんくうタウンの名所は、泉佐野市の記事で紹介しています。
季節の行事の時期と調べ方
市の「せんなんで暮らそう」では、春に熊野街道で信達宿のふじまつりが開かれると紹介されています。秋祭りの期間は、さわやかバスが全便運休になります(泉南市「さわやかバスの概要」)。その年の日程は、泉南市の公式サイトで確かめてください。
大阪府泉南市の有名なもの:水なす・泉南中野早生・泉南の花と市の色「紺藍」
大阪府泉南市で有名なものは、市が特産品として紹介する水なすとその浅漬け・じゃこごうこ、さといもの品種「泉南中野早生」、切花のブランド「泉南の花」です。市の色「紺藍」は、水なすの色を連想させる色です。
水なすと浅漬け・じゃこごうこ
市の特産品のページによると、水なすは大阪・泉州地域で江戸時代初期から栽培されてきたなすです。皮がとても柔らかく水分を多く含み、手で絞った水分で喉の渇きを潤したといわれることから「水なす」と呼ばれるようになりました。傷がつきやすく運ぶのが難しいため、大阪・泉州地域を中心とする特産物でした。
水なすの浅漬けは、包丁で切らずに手で縦にさいて食べます。じゃこごうこは、水なすの古漬けと海老じゃこを煮込んだ郷土料理で、市は大阪・泉州地域の家々の味と紹介しています(泉南市「泉南市の特産品」)。
さといも「泉南中野早生」
市の特産品のページによると、さといもの栽培は、大正期に河内地域の石川早生の種芋を植えたことに始まります。昭和60年に、泉南の中野氏が石川早生から選んだ品種が「泉南中野早生」として品種登録されました(泉南市「泉南市の特産品」)。
タマネギから花へ:「泉南の花」
市によると、泉南市はタマネギの産地として有名でしたが、昭和30年代にべと病が大発生したのをきっかけに、花き栽培へ移りました。アイリス・フリージア・ユリなどの切花を中心に「泉南の花」のブランドがあります。泉南市農業公園の「かるがもの里」では、胡蝶蘭などが栽培されています(泉南市「泉南市の特産品」)。
紋章・市の花・市の木・市の色・市歌
- 紋章:1958年4月22日制定。泉南の「せ」を表しています。
- 市の花:ウメ
- 市の木:クスノキ
- 市の草花:さくら草
- 市の色:紺藍(こんあい)。市制30周年を記念して一般から募集し、2000年7月1日に制定されました。特産品の水なすの色を連想させる色です。
- 市歌:「希望のうたにつつまれて」。1988年3月20日に発表会が開かれました。
紋章とシンボルの説明は、泉南市「泉南市の紋章・花・色・歌」によります。
泉南市と阪南市・泉南郡の違い
泉南市と阪南市は、男里川を境に隣り合う別の市で、泉南市が北東側、阪南市が南西側です。泉南郡は熊取町・田尻町・岬町が属する郡で、泉南市は市なのでどの郡にも属さず、住所は「大阪府泉南市」と書きます。阪南市の成り立ちや街道の町並み、名所は「阪南市とは」の記事で紹介しています。
泉南市と阪南市の違い
| 項目 | 泉南市 | 阪南市 |
|---|---|---|
| 位置関係 | 男里川を境に北東側 | 男里川を境に南西側 |
| 人口 | 55,398人 | 46,929人 |
| 世帯数 | 23,055世帯 | 20,612世帯 |
位置関係は泉南市「泉南市の位置と市勢」、人口と世帯数は大阪府「毎月推計人口(令和8年9月1日現在)」によります。泉南市は関西国際空港の南部約3分の1を市域に含みます。
名前が似ていて紛らわしい例として、阪和自動車道の「阪南IC」があります。泉南市は、和歌山方面から車で来る場合の出入口として阪南ICを案内しています。
泉南市と泉南郡の違い
泉南郡は、熊取町・田尻町・岬町が属する郡です。泉南市は市なので郡がつかず、市役所の住所は「大阪府泉南市樽井一丁目1番1号」です。たとえば熊取町の住所は「大阪府泉南郡熊取町」と書きます。
| 市町 | 区分 | 人口 |
|---|---|---|
| 泉南市 | 市(郡に属さない) | 55,398人 |
| 熊取町 | 泉南郡 | 42,091人 |
| 田尻町 | 泉南郡 | 8,390人 |
| 岬町 | 泉南郡 | 12,734人 |
人口は大阪府「毎月推計人口(令和8年9月1日現在)」によります。
よくある質問
Q泉南市とはどんな市ですか?
泉南市とは、大阪府南部の泉州地域にある市で、北西は大阪湾に面し、南東は和泉山脈を境に和歌山県と接しています。人口は55,398人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)です。関西国際空港の南部約3分の1を市域に含み、国の史跡の海会寺跡や、熊野街道の宿場町だった信達宿があります。
Q泉南市で有名なものは何ですか?
大阪府泉南市で有名なものは、市が特産品として紹介する水なすと、その浅漬けや郷土料理のじゃこごうこ、さといもの品種「泉南中野早生」、切花のブランド「泉南の花」です。名所には、市が畿内最南端の古代寺院と紹介する海会寺の跡(国の史跡)、熊野街道の信達宿、砂川奇勝、市が大阪府内唯一と紹介する男里川河口の天然干潟があります。
Q泉南市と阪南市の違いは何ですか?
泉南市と阪南市は、男里川を境に隣り合う別の市で、泉南市が北東側、阪南市が南西側です。人口は、泉南市が55,398人、阪南市が46,929人です(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)。泉南市は関西国際空港の南部約3分の1を市域に含みます。
Q泉南市と泉南郡の違いは何ですか?読み方は?
泉南市は市なので郡に属さず、住所は「大阪府泉南市」と書きます。泉南郡は、熊取町・田尻町・岬町が属する郡です。泉南市の読み方は「せんなん」で、市の紋章は泉南の「せ」を表しています。
Q泉南市の人口は何人ですか?
泉南市の人口は、大阪府毎月推計人口で55,398人、世帯数は23,055世帯(2026年9月1日現在)です。過去1年間では816人減りました。市の「泉南市の位置と市勢」では約58,000人と紹介されていますが、基準日は書かれていません。
まとめ
泉南市とは、大阪府南部の泉州地域にある人口55,398人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)の市です。関西国際空港の南部約3分の1を市域に含み、海会寺跡や熊野街道の信達宿などの歴史と、水なすや「泉南の花」などの特産があります。
- 位置:北西は大阪湾、南東は和泉山脈を境に和歌山県と接する。北東は樫井川を境に田尻町・泉佐野市、南西は男里川を境に阪南市
- 人口・面積:人口55,398人・世帯数23,055世帯(府の推計)、面積48.98平方キロメートル。市のページの「約58,000人」は基準日が書かれていない
- 交通と暮らし:JR阪和線の和泉砂川駅・新家駅、南海本線の樽井駅・岡田浦駅、阪和自動車道の泉南IC、コミュニティバス「さわやかバス」
- 歴史:白鳳時代の海会寺、熊野詣で栄えた街道沿いの宿場、江戸時代の紋羽織、大正・昭和の紡績業を経て、1970年に市制施行
- 文化財と名所:国の史跡の海会寺跡、熊野街道と信達宿、砂川奇勝、男里川河口の天然干潟、りんくう南浜海水浴場とSENNAN LONG PARK
- 有名なもの・シンボル:水なす、さといもの「泉南中野早生」、切花の「泉南の花」、市の色「紺藍」、市の花ウメ
- 阪南市・泉南郡との違い:阪南市は男里川の南西側の別の市。泉南郡は熊取町・田尻町・岬町が属する郡で、泉南市は郡に属さない
泉南市と北東で接する泉佐野市は泉佐野市の歴史・名所・日本遺産、泉南郡の熊取町は熊取町の歴史・名所の記事で紹介しています。大阪・泉州のほかの市町の歴史・名所は大阪・泉州の地域ガイドにまとめていきます。お店選びの記事は、トップページのジャンルとエリアからたどれます。



泉南市の「位置と市勢」で地形を確かめると、市域は山地・丘陵・平地に分かれ(市の暮らしのページでは臨海部も加えています)、丘陵部にJR阪和線、河口部と海岸沿いに南海本線が通っていました。私なら、泉南市の行き先を調べるときは、まずそこが山側・丘陵・平地・海側のどこにあるかを地図で確かめます。熊取町に移住した直後、地元の人に「田舎ちゃうよ」(田舎じゃないよ、という意味)と言われてから、大阪・泉州の市町をひとつのイメージでくくらないように気をつけています。資料で見るかぎり、住宅団地やため池のある丘陵と、南海本線と浜街道が並走する海岸沿いとでは、土地の姿が大きく違うからです。