阪南市とは、大阪湾と和泉山脈にはさまれた、大阪府南部の泉州地域にある市です。東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町と隣り合い、南は和泉山脈を境に和歌山県と接します。人口は46,929人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)で、1991年10月1日に泉南郡阪南町から市になりました。海沿いの浜街道に尾崎・箱作の町並み、山側の紀州街道に宿場だった山中渓の本陣跡が残ります。
「阪南市って、泉南市の隣? 海水浴場と恐竜のすべり台があるのは聞いたけれど、ほかに何がある町?」
阪南市を調べ始めると、つまずきやすい点がいくつかあります。人口は資料によって数字が違い、大阪府の推計と市のトップページでは1,800人あまりの開きがあります。「泉南」と「阪南」は一字違いで、見どころも海側と山側に分かれているため、ひとつの市としての姿がつかみにくいところがあります。
そこで、位置と人口、駅と暮らしの手続き、成り立ち、街道の町並みと文化財、海と山の名所、秋祭りと伝統産業、泉南市・岬町との違いを、阪南市・大阪府・文化庁の公式資料と阪南市観光協会の案内(確認)で順に整理しました。阪南市を含む大阪府の泉州地域に含まれる市町は、別の記事で一覧にしています。
この記事のまとめ
- 位置:大阪府南部の泉州地域にあり、北は大阪湾、南は和泉山脈を境に和歌山県と接します。東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町と隣り合います。
- 人口・面積:人口は46,929人、世帯数は20,612世帯(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)、面積は36.13平方キロメートルです。市のトップページの48,771人は住民基本台帳(2026年9月末日現在)の数字で、統計の種類が違います。
- 鉄道と道路:海側に南海本線の尾崎駅・鳥取ノ荘駅・箱作駅、山側にJR阪和線の和泉鳥取駅・山中渓駅があります。車では阪和自動車道の阪南ICを使います。
- 成り立ち:近世の14か村が明治に4村となり、昭和に南海町・東鳥取町を経て、1972年10月に阪南町、1991年10月1日の市制施行で阪南市になりました。
- 町並みと名所:浜街道の尾崎・箱作、紀州街道の宿場だった山中渓、国の重要文化財の波太神社本殿、せんなん里海公園、わんぱく王国、山中渓の桜があります。
- 有名なもの:秋祭りの「やぐら」と波太神社の宮上がり、市が伝統産業として紹介する和泉砂岩の加工と石工・紋羽織、浪花酒造の地酒、市の木「まつ」・市の花「さつき」、キャラクター「はなてぃ」です。
目次
阪南市はどこ?大阪湾と和泉山脈にはさまれた位置・地形・人口
阪南市は大阪府南部の泉州地域にあり、北は大阪湾、南は和泉山脈を境に和歌山県と接します。東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町と隣り合います。面積は36.13平方キロメートル、人口は46,929人です(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)。
隣り合う市町と県境:男里川・岬町・和泉山脈
阪南市の国民保護計画は、市の位置を「大阪府の南部」と説明しています。北は大阪湾に面し、南は和泉山脈を境に和歌山県と接し、東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町に至ります(阪南市「国民保護計画 第1編 総論」)。
市役所は阪南市尾崎町35番地の1にあります(市の「阪南市へのアクセス」)。市は市役所の位置を東経135度21分09秒、北緯34度19分03秒と示しています(阪南市「面積及び市役所の位置」)。
面積36.13平方キロメートル、海抜0mから461.9mまで
市の「面積及び市役所の位置」によると、面積は36.13平方キロメートルで、東西は8.5km、南北は6.8kmです。海抜は最も低いところが0.0m、最も高いところが461.9mで、海岸から山の上まで市域が続いています。
国民保護計画によると、北東部の平野部を除くと、市域のほとんどは和泉葛城山系の傾斜面です。西の沿岸部では、低い山地が海岸のすぐそばまで迫ります。市内には男里川・菟砥川・山中川・茶屋川・金熊寺川の5本の2級河川などが流れ、海岸には北からほぼ等間隔に尾崎港・西鳥取漁港・下荘漁港の3つの港があります。男里川の河口付近には自然の干潟があります。
人口は46,929人:府の推計と市のトップページの数字
阪南市の人口は、大阪府毎月推計人口で46,929人です(2026年9月1日現在)。市のトップページには別の数字が載っているので、2つを並べます。
| 資料 | 基準日 | 人口 | 世帯数 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 大阪府毎月推計人口 | 2026年9月1日現在 | 46,929人(男22,139人・女24,790人) | 20,612世帯 | 大阪府 |
| 阪南市トップページ(住民基本台帳) | 2026年9月末日現在 | 48,771人 | 24,113世帯 | 阪南市 |
2つの数字の開きは、統計の種類の違いから来ています。府の推計人口は令和7年国勢調査の人口速報集計結果をもとに算出された数字で、毎月更新されます。市のトップページの48,771人は住民基本台帳の数字で、基準日も月末です。ほかの市町と比べるときは、どちらの統計の数字かをそろえる必要があります。
府の推計では、過去1年間(2025年9月1日〜2026年8月末日)の人口は770人の減少でした。内訳は、出生と死亡の差による自然増減が464人の減少、転入と転出の差による社会増減が306人の減少です。1世帯あたりの人員は2.28人、人口密度は1平方キロメートルあたり1,299人です(大阪府「毎月推計人口(令和8年9月1日現在)」、大阪府「推計人口 月報の一覧」)。
当サイトが紹介する大阪・泉州の範囲と阪南市
「泉州」は大阪府南部の地域の呼び名で、堺市を含めて泉州とする資料もあります。当サイトは、堺市を除く大阪・泉州の12市町を紹介の対象にしており、阪南市はそのひとつです。12市町の一覧は、大阪・泉州とはの記事にまとめています。
阪南市の駅と暮らし:海側の南海本線と山側のJR阪和線、さつき号とごみの出し方
市内の駅は海側の南海本線に3駅(尾崎駅は特急停車駅)、山側のJR阪和線に2駅あります。車は阪和自動車道の阪南ICを使います。市はコミュニティバス「さつき号」を運行し、可燃ごみは有料の市指定袋で出します。
南海本線の尾崎・鳥取ノ荘・箱作、JR阪和線の和泉鳥取・山中渓
国民保護計画によると、市内の駅は南海本線の尾崎駅・鳥取ノ荘駅・箱作駅の3駅と、JR阪和線の和泉鳥取駅・山中渓駅の2駅です。このうち特急停車駅として挙げられているのは尾崎駅です(阪南市「国民保護計画 第1編 総論」)。
市の「阪南市へのアクセス」では、所要時間の目安を次のように案内しています。ダイヤ改正で変わるため、出かける前に鉄道会社の時刻表で確かめてください。
- 南海本線:難波駅から尾崎駅まで特急で約37分、和歌山市駅から尾崎駅まで特急で約20分
- JR阪和線:大阪駅から和泉鳥取駅まで快速と普通の乗り継ぎで約1時間12分、和歌山駅から和泉鳥取駅まで普通で約20分
所要時間は阪南市「阪南市へのアクセス」によります。
海側の駅には100年を超える歴史があります。市の「南海鉄道から南海電鉄へ」によると、尾崎駅は1897年11月、難波〜尾崎間の開通とともに開業しました。当時の直通は1日9本で、所要時間は1時間59分でした。翌年、和歌山北口(現在の紀ノ川駅)までの延伸に伴って箱作駅が開業し、鳥取ノ荘駅は1919年に開業しました(阪南市「南海鉄道から南海電鉄へ」)。
道路:国道26号・第二阪和国道・阪和自動車道の阪南IC
国民保護計画によると、臨海部を国道26号、内陸部を第二阪和国道が通ります。阪和自動車道には、市の東部に和歌山方面への阪南インターチェンジがあります。
コミュニティバス「さつき号」
阪南市はコミュニティバス「さつき号」を運行しています。市の「運行内容」によると、運賃は1乗車100円で、障がいのある方と未就学児は無料です(障がいのある方は事前の申請で無料パスが交付されます)。利用者の制限はなく、年末年始(12月30日〜1月3日)を除いて毎日、おおむね8時から18時まで走ります。運行は南海ウイングバスが受け持ち、車両は車椅子2台が乗れる電動リフト付きの小型バスです(阪南市「コミュニティバス『さつき号』運行内容」、2026年10月12日確認)。
市は便数を平日2〜10便、休日1〜10便と案内しています。乗る便とバス停は、市のさつき号 ルート図・時刻表のページに載っています。
可燃ごみは有料の市指定袋
市の「可燃ごみの出し方」によると、可燃ごみの収集は週2回です。市指定の可燃ごみ専用袋(有料)に入れ、収集日の朝8時までに出します。袋は10Lから45Lまでの大きさがあり、事業所のごみには使えません。袋の種類と料金は、市の可燃ごみの出し方のページで確認できます(2026年10月12日確認)。転入届や下水道・くみ取りなど、転入したときのほかの手続きは大阪・泉州へ移住したらまずやる手続きで市町ごとに確かめられます。
阪南市の成り立ち:14か村から阪南町、1991年の市制施行まで
阪南市は縄文時代草創期の石器が見つかっている土地で、奈良時代は和泉国日根郡鳥取郷でした。近世の14か村が明治に4村、昭和に南海町・東鳥取町となり、1972年10月の合併で阪南町、1991年10月1日の市制施行で阪南市になりました。
縄文の石器と玉田山1号古墳
市の「市の生い立ち」によると、阪南市は北に大阪湾、南に和泉山脈があり、和泉山脈から流れる川がつくった平野部が古くから暮らしの場でした。市域で見つかった最も古い遺物は、縄文時代草創期(1万〜1万2000年前)の石器です。古墳時代の玉田山1号古墳からは、耳環・鉄鏃・須恵器・ガラス玉などが出土しています。この古墳は「玉田山1号墳」の名で、2002年1月29日に大阪府の史跡に指定されました。
鳥取郷と筥作荘、『土佐日記』の「箱の浦」
奈良時代、この地域は「和泉国日根郡鳥取郷」でした。平安時代には、上賀茂神社領の「筥作荘(はこつくりのしょう)」と、観心寺領の「鳥取荘」がありました。紀貫之の『土佐日記』に出てくる「箱の浦」は、現在の箱作付近の海岸です。
熊野参詣の道、井山城、信長の陣
市域には熊野参詣の道(熊野街道)が通り、南北朝時代には箱作に井山城がありました。織田信長が泉南に進駐したときには、波太神社に陣が置かれたとされています。
近世の14か村と、石切り・瓦・綿織物
近世の市域は14か村に分かれ、尾崎・下出など10か村が「鳥取庄」、箱作など4か村が「下ノ庄」でした。この時代に綿織物・瓦・石切りの仕事が生まれ、市は、和泉砂岩を扱う石工が全国に出稼ぎに出たと紹介しています(阪南市「市の生い立ち」)。
4村から南海町・東鳥取町、阪南町、阪南市へ
1889年の町村制で14か村は4村にまとまり、昭和の合併と町制を経て南海町と東鳥取町の2町になりました。1972年10月に2町が合併して阪南町が生まれ、1991年10月1日の市制施行で阪南市になりました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1889年 | 町村制の施行で、14か村が東鳥取村・尾崎村・西鳥取村・下荘村の4村になる |
| 1897年 | 南海鉄道が尾崎まで延びる(11月に尾崎駅が開業) |
| 1956年 | 東鳥取村を除く3町村が合併して南海町になる |
| 1960年 | 東鳥取村が町制を施行して東鳥取町になる |
| 1970年前後 | 大阪市のベッドタウンとして人口が急に増える(市の説明) |
| 1972年10月 | 南海町と東鳥取町が合併して阪南町になる |
| 1991年10月1日 | 市制を施行し、泉南郡阪南町から阪南市になる |
年表は阪南市「市の生い立ち」と阪南市「南海鉄道から南海電鉄へ」によります。市制施行の日付は、市の例規集に載っている阪南市「町を市とする処分」で確かめられます。1991年4月2日の自治省告示第83号に「大阪府泉南郡阪南町を阪南市とする」ことが示され、効力が生じた日は1991年10月1日です。
街道に残る町並みと文化財:浜街道の尾崎・箱作、紀州街道の山中渓、重要文化財の波太神社
市内には4つの街道があり、海沿いの浜(孝子越)街道には尾崎・箱作の寺社と古い町並み、山側の紀州(熊野)街道には宿場だった山中渓の本陣跡や関所跡が残ります。国の重要文化財は、石田にある波太神社の本殿と末社三神社本殿です。
市内の4つの街道
市の「いにしえの街道」では、市内を通る街道として、浜(孝子越)街道、井関越街道、紀州(熊野)街道、信長街道の4つを紹介しています(阪南市「いにしえの街道」)。ここでは、そのうち海沿いの浜(孝子越)街道と山側の紀州(熊野)街道の沿道を、市の案内に沿って紹介します。
浜(孝子越)街道:尾崎神社・西本願寺尾崎別院・法福寺・加茂神社
市の「浜(孝子越)街道に沿って」によると、浜街道は泉佐野市から浜づたいに田尻町・泉南市を通り、阪南市の尾崎・箱作を過ぎて、岬町から孝子峠を越えて和歌山市へ向かう道です。街道筋には古い町並みが残り、尾崎団地の横には、1904年に大阪府が建てた「孝子越街道」の道標があります。
- 尾崎神社:石燈籠に元禄10(1697)年の銘があります。
- 西本願寺尾崎別院:市は、慶長3(1598)年の尾崎御坊と、宝永2(1705)年の再建を紹介しています。
- 法福寺:通称「お菊寺」。文亀元(1501)年の創建です。
- 加茂神社(箱作):上賀茂神社を模したとされる本殿は大阪府の指定文化財です。境内には『土佐日記』の「箱の浦」の歌碑があります。
沿道の案内は阪南市「浜(孝子越)街道に沿って」によります。
紀州(熊野)街道:山中宿本陣跡・田中家住宅・山中関所跡・境橋
市の「紀州(熊野)街道に沿って」によると、紀州街道は大阪市内から南へ下り、山中渓から雄ノ山峠を越えて和歌山へ抜ける道です。近世に紀州藩の参勤交代のために整備されて「紀州街道」と呼ばれ、古代には「南海道」、平安時代以降は熊野詣の道として「熊野街道」とも呼ばれました。市は、山中渓に王子が2か所あったと紹介しています。
- 山中宿本陣跡:紀州公の参勤交代のときの本陣です。現在は個人の住宅のため、外から見るだけにとどめてください。
- 山中渓・田中家住宅:築150年以上とされる江戸時代の屋敷です。
- 山中関所跡:南北朝時代の古文書に記載がある関所の跡です。
- 境橋:和歌山と和泉の国境(和泉側)にある橋で、市は文久3(1863)年の仇討ちの場所と紹介しています。
- 波太神社伏拝の鳥居:JR和泉鳥取駅の裏にあります。
- 地福寺:枝垂れ桜と子安地蔵堂があります。
- 琵琶岸懸:市が街道随一の難所と紹介する場所です。現在は通行できません。
沿道の案内は阪南市「紀州(熊野)街道に沿って」によります。
重要文化財の波太神社:延喜式の神社と1638年の本殿
波太神社は阪南市石田にある神社で、市によると『延喜式』に載る日根郡10座のひとつです。もとは桑畑地区にあり、室町時代に兵火で焼けて現在の場所に移りました。貝掛の指出森神社の祭神も合わせて祀っています。慶長5(1600)年には、豊臣秀頼が片桐且元を奉行として修復したと伝わります(阪南市「重要文化財 波太神社」)。
文化遺産オンラインによると、本殿は江戸時代前期の1638年の建物で、三間社流造、正面に千鳥破風が2か所と中央に軒唐破風が付き、屋根は銅板葺です。末社三神社本殿も1638年頃の三間社流造・銅板葺で、どちらも1993年12月9日に国の重要文化財に指定されました(文化遺産オンライン「波太神社 本殿」、文化遺産オンライン「波太神社 末社三神社本殿」)。拝殿は1935年頃の建築と市は紹介しています。
登録有形文化財の町家と庭園:成子家住宅・南家住宅・南氏庭園
国の登録有形文化財(建造物)には、尾崎町の成子家住宅(主屋ほか、2001年登録)と、自然田の南家住宅(主屋ほか、2005年登録)があります。自然田の南氏庭園は、2014年に登録記念物(名勝地関係)になりました(阪南市「阪南市域所在指定等文化財」)。
文化遺産オンラインは、成子家住宅主屋を、1916年に建てられた酒造の店舗兼住宅で、間口11間の大型の町屋と解説しています(文化遺産オンライン「成子家住宅主屋」)。阪南市観光協会は、浪花酒造の酒蔵と本宅がともに国の登録文化財だと紹介しています(阪南市観光協会「すっきり早わかり阪南市」)。
府・市が指定する文化財と民俗行事
市の「阪南市域所在指定等文化財」の一覧表には、大阪府と阪南市が指定する文化財も載っています。主なものは次のとおりです。
- 大阪府指定:波太神社の三十六歌仙扁額(有形・絵画)、加茂神社本殿(有形・建造物)、宗福寺の木造地蔵菩薩坐像(有形・彫刻)、自然居士のいちょう(天然記念物)、玉田山1号墳(史跡)
- 大阪府の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」:自然田の瑞宝寺・黒田の黒田寺・石田の祐道寺の鉦講、箱作の宗福寺・鳥取の西光寺の双盤念仏
- 阪南市指定:大願寺の絹本着色釈迦三尊図、瑞宝寺の木造聖観音菩薩立像、玉田山2号墳、箱作のヒトモトススキ(天然記念物)、箱作の盆踊り・貝掛音頭・尾崎くどき(無形民俗)、石工用具、横田家船大工用具、土手家瓦製造用具、大阪湾南岸のタコツボ漁具、日根郡鳥取郷の製糖用具など
海と山の名所:せんなん里海公園・わんぱく王国・山中渓の桜
海側には、阪南市から岬町にかけて広がる府営のせんなん里海公園があり、阪南市の箱作側にぴちぴちビーチがあります。山側には、JR山中渓駅のそばのわんぱく王国と、約1,000本の桜が並ぶ山中渓があります。利用時間と駐車料金は2026年10月12日に公式サイトで確認した値です。
| 施設 | 場所・最寄り駅 | 利用時間 | 休み | 駐車場 |
|---|---|---|---|---|
| せんなん里海公園 | 阪南市から岬町にかけての海岸/南海本線 箱作駅・淡輪駅 | 公園は24時間 | 年中無休 | 平日 普通車320円、土日祝 普通車640円(海水浴期間は変更) |
| わんぱく王国 | 阪南市山中渓119番地の8/JR阪和線 山中渓駅 | 9:30〜16:30(5月1日〜9月30日は17:00まで) | 毎月第3水曜日、12月29日〜1月3日 | 140台、普通車500円 |
せんなん里海公園:箱作のぴちぴちビーチと夕陽
大阪府によると、せんなん里海公園は阪南市から岬町にかけての海岸部に広がる約40.1haの府営公園です。ぴちぴちビーチ、ときめきビーチ、人工磯浜「さとうみ磯浜」で構成され、1997年に開設されました。同じ年の第52回国民体育大会では、ビーチバレー競技の会場になりました(大阪府「せんなん里海公園」)。
公園の公式サイトは、公園が箱作の「ぴちぴちビーチ」と、淡輪の「ときめきビーチ」に隣接すると案内しています(せんなん里海公園【公式】「ご利用案内」)。阪南市の箱作側にあるのがぴちぴちビーチで、阪南ビーチハウスもぴちぴちビーチ側にあります。
市は、人工磯浜とぴちぴちビーチから見る夕陽が「日本の夕陽百選」の認定を受けていると紹介しています(阪南市「せんなん里海公園の夕陽」)。市の「浜(孝子越)街道に沿って」では、公園の箱作海水浴場・汐干狩り・ビーチバレー・バーベキュー・芝生広場を紹介し、「里海」を、人が海とともに暮らしてきた文化が残る里と海辺という意味で説明しています。箱作海水浴場の付近には、市が大阪府内では東大阪市と阪南市でしか見られないと紹介するヒトモトススキ(市指定の天然記念物)が生えています。
公園の公式サイトによると、公園は年中無休で24時間利用できます。駐車場は平日が普通車320円、土日祝が普通車640円で、海水浴の期間は営業時間と料金が変わります(2026年10月12日に公式サイトで確認)。電車では、南海本線の箱作駅と淡輪駅から歩いて行けます。駅からの所要時間は大阪府のページと公園の公式サイトで書き方が違うため、出かける前に公園のアクセス・駐車料金のページで確かめてください。
わんぱく王国:全長約200mのすべり台と恐竜
わんぱく王国は阪南市山中渓119番地の8にある市の公園で、JR阪和線の山中渓駅を降りてすぐです。市の案内によると、すべり台「ローラーエクスプレス」は全長約200mで、最後に恐竜の口に入ると恐竜が吠えます。恐竜はディメトロドンがモデルで、高さ10m・長さ21m・幅5mです。標高約210mの木造3階建ての展望塔「わんぱく砦」からは、天気が良ければ関西国際空港が見えます。6月1日から8月31日までは、水深約15cmの「水辺の広場」も使えます。
開園時間は9時30分から16時30分まで(5月1日〜9月30日は17時まで)、休園日は毎月第3水曜日と12月29日〜1月3日です。駐車場は140台で、普通車500円です。ペットは補助犬を除いて連れて入れず、園内は禁煙です。バーベキューコーナーの予約は阪南市商工会が受け付けています(阪南市「わんぱく王国」、2026年10月12日に市公式サイトで確認)。入園料は市の公式ページに記載がなく、確認できていません。訪れる前に市に問い合わせてください。
山中渓の桜とホタル
市の「山中渓の桜」によると、山中渓は江戸時代に紀州街道の宿場があった場所で、昭和中頃までは温泉宿でにぎわいました。昭和40年代から山中川の河川敷に桜が植えられ、いまは約1,000本のソメイヨシノと山桜が並びます。見頃は3月下旬から4月中旬で、市は夜のライトアップも紹介しています。駐車場はわんぱく王国と共用の140台(普通車500円)です(阪南市「山中渓の桜」)。
わんぱく王国では「山中渓桜祭り」が開かれます。その年の日程は、阪南市と阪南市観光協会のページで確かめてください。山中川には、地域の取り組みでよみがえったホタルの生息地があり、紀州街道沿いの地福寺には枝垂れ桜があります。
ハイキングコース:俎石山と銀の峰
市の「遊ぶ」のページには、わんぱく王国・せんなん里海公園と並んで、俎石山ハイキングコースと銀の峰ハイキングコースが載っています(阪南市「遊ぶ」)。阪南市観光協会は、銀の峰・紀泉アルプスのハイキングコースを「大阪府内では唯一海浜部と近接した山系」と紹介しています。
大阪府阪南市で有名なもの:やぐらの秋祭り、和泉砂岩と石工の伝統産業、地酒と市のシンボル
阪南市の秋祭りでは、市内各地区の「やぐら」が波太神社に宮入りし、石段を駆け上がる「宮上がり」が見どころです。市は伝統産業として、和泉砂岩の加工と石工、和泉瓦、紋羽織、砂糖づくりを紹介しています。尾崎・西鳥取・下荘の3つの漁港ではいまもセリ市が開かれ、造り酒屋は浪花酒造が残ります。
秋祭りの「やぐら」と波太神社の宮上がり
市の「秋祭り」によると、阪南市の秋祭りは毎年10月のスポーツの日の前日とスポーツの日の2日間です。市内各地区の「やぐら」が波太神社に宮入りし、拝殿前の石段を駆け上がる「宮上がり」が見どころです。前の週の日曜日には市役所周辺で「やぐらパレード」があり、スポーツの日の午前には、波太神社から尾崎の海老野の浜の御旅所まで神輿渡御があります。最寄り駅は南海本線の尾崎駅です(阪南市「秋祭り」)。
阪南市観光協会は、波太神社には18台のやぐらが宮入りし、ほかに菅原神社(箱作東)・加茂神社(箱作西)・指出森神社(貝掛)にも宮入りすると紹介しています。その年の日程と交通の案内は、阪南市と阪南市観光協会のページで確かめてください。大阪・泉州の秋の祭りとしては、岸和田市のだんじり祭も別の記事で紹介しています。
和泉砂岩の加工と石工、和泉瓦、紋羽織、砂糖づくり
市の「伝統産業」によると、江戸時代の『和泉名所図会』には、阪南市域の特産品として和泉砂岩と和泉石工が載っています。高野山にある崇源院の五輪塔(高さ6.6m)は黒田村の石工・甚左衛門の作で、市内の大願寺の地蔵石仏(高さ1m90cm)を、市は府下最大と紹介しています。市指定文化財の孝行臼も、このページで紹介されています。
瓦づくりでは、紀州藩の御用瓦だった和泉瓦があります。紋羽織について、市は安永6(1777)年に新村で広幅木綿がつくられたことと、綿ネルの前身であることを紹介しています。砂糖づくりについては、安永3(1774)年に波有手村の古家勘七郎が紀州から甘蔗の苗を得たことを紹介しています(阪南市「伝統産業」)。こうした仕事の道具は、市指定文化財の石工用具・土手家瓦製造用具・日根郡鳥取郷の製糖用具として残っています。
漁港のセリ市と、田んぼの裏作の玉ねぎ
市によると、阪南市の海では古くから蛸壺漁と地引網漁が行われ、いまも尾崎・西鳥取・下荘の3つの漁港でセリ市が開かれています。農業では水稲・玉ねぎ・キャベツ・里芋・ねぎがつくられ、玉ねぎは水稲の裏作です。市は、玉ねぎを吊るす小屋を大阪・泉州地域特有のものと紹介しています。
浪花酒造:市内に残る1軒の造り酒屋
市の「伝統産業」によると、市内には以前6軒の造り酒屋がありましたが、いまは浪花酒造だけです。阪南市観光協会は、浪花酒造を創業約300年と紹介し、酒蔵見学は予約が必要と案内しています。見学の条件と問い合わせ先は、観光協会のすっきり早わかり阪南市のページに載っています。
市の木「まつ」・市の花「さつき」とキャラクター「はなてぃ」
市の木は「まつ」、市の花は「さつき」で、どちらも市制施行前の阪南町の時代、1976年1月1日に選ばれ、市になってからも引き継がれています(阪南市「市の木・花」)。
阪南市イメージキャラクター「はなてぃ」は、市制施行20周年記念のプレ事業で、市民の投票によって生まれました。市章を擬人化したキャラクターで「は」を表し、名前は「HANNAN CITY」を縮めた「HANATY」です。市のプロフィールでは、誕生日は市制施行と同じ10月1日、好きな食べ物は阪南産の水ナス・のり・村雨、趣味はビーチバレー観戦、特技は「はんなん体操」です(阪南市「はなてぃプロフィール」)。
阪南市と泉南市・岬町の違い
阪南市は1991年9月まで「泉南郡阪南町」でしたが、市制施行で郡から離れ、いまは郡に属さない市です。東は男里川を境に泉南市、西は岬町と接します。泉南郡に属するのは熊取町・田尻町・岬町です。
泉南郡阪南町から阪南市へ
市の例規「町を市とする処分」には「大阪府泉南郡阪南町を阪南市とする」とあり、効力が生じたのは1991年10月1日です(阪南市「町を市とする処分」)。町だった時代は泉南郡に属していましたが、市になって郡から離れ、住所は「大阪府阪南市」と書きます。いま泉南郡に属するのは熊取町・田尻町・岬町で、郡の町の例は熊取町の歴史と暮らしの記事で紹介しています。
「泉南」と「阪南」:男里川を境に隣り合う別の市
名前の似た泉南市と阪南市は、男里川を隔てて隣り合う別の市です。阪南市の国民保護計画は、阪南市の東に男里川を隔てて泉南市があると説明しています(阪南市「国民保護計画 第1編 総論」)。泉南市の歴史と名所は、男里川の北東側にある泉南市の記事にまとめています。
せんなん里海公園は阪南市と岬町にまたがる
府営のせんなん里海公園は、阪南市から岬町にかけて海岸部に広がり、ぴちぴちビーチは箱作、ときめきビーチは岬町の淡輪に隣接します(大阪府「せんなん里海公園」、せんなん里海公園【公式】「ご利用案内」)。公園の名前は「せんなん」ですが、大阪府と公園の公式サイトが案内する場所は阪南市と岬町の海岸です。
| 項目 | 阪南市 | 泉南市 | 岬町 |
|---|---|---|---|
| 市か町か(郡) | 市(郡に属さない) | 市(郡に属さない) | 泉南郡の町 |
| 阪南市との位置関係 | 大阪府南部。北は大阪湾、南は和泉山脈 | 阪南市の東。男里川を隔てて接する | 阪南市の西で接する。せんなん里海公園が両市町にまたがる |
よくある質問
Q阪南市とはどんな市ですか?
阪南市とは、大阪府南部の泉州地域にある市で、北は大阪湾、南は和泉山脈を境に和歌山県と接し、東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町と隣り合います。人口は46,929人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)です。1991年10月1日に泉南郡阪南町から市になり、海沿いの浜街道に尾崎・箱作の町並み、山側の紀州街道に宿場だった山中渓の本陣跡が残ります。
Q阪南市で有名なものは何ですか?
大阪府阪南市で有名なものは、市内各地区の「やぐら」が波太神社に宮入りする秋祭り、国の重要文化財の波太神社本殿、府営のせんなん里海公園のぴちぴちビーチ(箱作)、全長約200mのすべり台があるわんぱく王国、約1,000本の桜が並ぶ山中渓です。市は伝統産業として和泉砂岩の加工と石工、紋羽織を紹介しており、市内に残る造り酒屋の浪花酒造もあります。
Q阪南市と泉南市の違いは何ですか?
阪南市と泉南市は別の市で、男里川が両市の境です。阪南市は男里川の南西側にあり、西は岬町と接します。1972年10月に南海町と東鳥取町が合併して阪南町となり、1991年10月1日に市制を施行するまでは「泉南郡阪南町」でした。市になったため、いまは泉南郡に属していません。
Q阪南市の人口は何人ですか?
阪南市の人口は、大阪府毎月推計人口で46,929人、世帯数は20,612世帯です(2026年9月1日現在)。過去1年間では770人減りました。市のトップページに載っている48,771人は住民基本台帳の数字(2026年9月末日現在)で、府の推計とは数え方の違う統計です。
Q阪南市の秋祭りはいつ、どんな祭りですか?
阪南市の秋祭りは、市の案内では毎年10月のスポーツの日の前日とスポーツの日の2日間です。市内各地区の「やぐら」が波太神社に宮入りし、拝殿前の石段を駆け上がる「宮上がり」が見どころです。その年の日程や交通の案内は、阪南市と阪南市観光協会のページで確かめてください。
まとめ
阪南市とは、大阪府南部の泉州地域にある人口46,929人(大阪府毎月推計人口、2026年9月1日現在)の市で、海側の浜街道沿いに尾崎・箱作の町並み、山側の紀州街道沿いに宿場だった山中渓があります。
- 位置:北は大阪湾、南は和泉山脈を境に和歌山県。東は男里川を隔てて泉南市、西は岬町と隣り合う
- 人口・面積:府の推計で46,929人・20,612世帯、面積36.13平方キロメートル。市のトップページの48,771人は住民基本台帳の数字
- 駅と暮らし:海側に南海本線の尾崎・鳥取ノ荘・箱作、山側にJR阪和線の和泉鳥取・山中渓。阪和自動車道の阪南IC、コミュニティバス「さつき号」、可燃ごみは有料の市指定袋
- 成り立ち:近世の14か村が4村、南海町・東鳥取町を経て1972年10月に阪南町、1991年10月1日に阪南市
- 町並みと名所:浜街道の尾崎・箱作、紀州街道の山中渓、重要文化財の波太神社本殿、せんなん里海公園のぴちぴちビーチ、わんぱく王国、山中渓の桜
- 有名なもの:やぐらの秋祭りと宮上がり、和泉砂岩の加工と石工・和泉瓦・紋羽織・砂糖づくりの伝統産業、浪花酒造、市の木「まつ」・市の花「さつき」、「はなてぃ」
男里川を隔てて東隣にある泉南市は泉南市の位置と名所、泉南郡の町は熊取町の歴史と暮らしの記事で読めます。ほかの市町の記事は大阪・泉州の地域ガイドに並べており、お店選びの記事はトップページから探せます。
出典・参考資料
- 阪南市「面積及び市役所の位置」
- 阪南市「国民保護計画 第1編 総論」
- 大阪府「推計人口 月報の一覧」
- 大阪府「毎月推計人口(令和8年9月1日現在)」
- 阪南市「阪南市へのアクセス」
- 阪南市「南海鉄道から南海電鉄へ」
- 阪南市「コミュニティバス『さつき号』運行内容」
- 阪南市「さつき号 ルート図・時刻表」
- 阪南市「可燃ごみの出し方」
- 阪南市「市の生い立ち」
- 阪南市「町を市とする処分」
- 阪南市「いにしえの街道」
- 阪南市「紀州(熊野)街道に沿って」
- 阪南市「浜(孝子越)街道に沿って」
- 阪南市「阪南市域所在指定等文化財」
- 阪南市「重要文化財 波太神社」
- 文化遺産オンライン「波太神社 本殿」
- 文化遺産オンライン「波太神社 末社三神社本殿」
- 文化遺産オンライン「成子家住宅主屋」
- 大阪府「せんなん里海公園」
- せんなん里海公園【公式】「ご利用案内」
- せんなん里海公園【公式】「アクセス・駐車料金」
- 阪南市「せんなん里海公園の夕陽」
- 阪南市「わんぱく王国」
- 阪南市「山中渓の桜」
- 阪南市「遊ぶ」
- 阪南市「秋祭り」
- 阪南市「伝統産業」
- 阪南市「市の木・花」
- 阪南市「はなてぃプロフィール」
- 阪南市観光協会「すっきり早わかり阪南市」
確認日:



阪南市の人口を確かめると、大阪府毎月推計人口では46,929人(2026年9月1日現在)、市のトップページでは住民基本台帳の48,771人(2026年9月末日現在)でした(2026年10月12日に府・市の公式サイトで確認)。私なら、阪南市を隣の泉南市や熊取町と比べるときは、府の推計の同じ基準日の数字を並べます。府の推計なら大阪・泉州の市町を同じ統計・同じ日付でそろえられるので、数え方の違う数字を混ぜずに済むからです。